代表や他ママの体験談

離婚直後に感じた不安とどう向き合ったか|心が折れそうなあなたへ

はじめに

「これでよかったのかな…」
離婚届を出した帰り道、真っ白な気持ちで空を見上げたのを覚えています。

新しい人生が始まった――はずなのに、不安と孤独が一気に押し寄せてくる。
この記事は、そんな離婚直後の心のリアルに寄り添いながら、
どうやって立ち直り、前を向いて歩き出せたのかを、実体験と心理的視点の両面からまとめた記録です。

同じように不安の中にいる方が、「自分だけじゃない」と思えて、
「ここからでも変われる」と思ってもらえるように、丁寧に書いていきます。

1. 離婚直後、心に広がる7つの不安とは

離婚を経験した人の多くが口を揃えるのは、「開放感」よりも「不安感」。
私も例外ではありませんでした。

不安① 経済的な不安

  • 収入はどうなる?
  • 家賃払える?
  • 子どもの学費は?

不安② 社会的な視線

  • 「離婚した人」として見られる
  • 嫌な質問をされたらどうしよう

不安③ 子どもへの影響

  • 泣かれたらどうしよう
  • 本当にこの選択が正しかったの?

不安④ 孤独

  • 誰にも相談できない
  • 家に帰っても話す相手がいない

不安⑤ 自己否定

  • 私が悪かったのかな
  • 私には価値がないんじゃないか

不安⑥ 未来への不透明さ

  • これから先、どうなるんだろう
  • 再婚?恋愛?想像もつかない

不安⑦ 生活の全てが不安定

  • 引っ越し、保険、名義変更…
  • とにかくやることが山積みで息が詰まりそう

2. 具体的にどんな生活の変化があったか

  • 毎日のスケジュール管理(仕事+育児+家事)
  • 書類関係の名義変更ラッシュ
  • 子どもの保育園・学校対応
  • 収入源の確保(副業・パート)
  • 親や親族との距離感の再構築
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特に辛かったのは「何かが壊れた感覚」
自分だけが取り残されたような感覚でした。


3. 私が感じた感情の波と心の崩れ方

怒り→悲しみ→虚無→焦燥→罪悪感

このサイクルを1日に何度も繰り返しました。
誰にもぶつけられない怒りや、自分を責める声、
眠れない夜に泣いたことも1度や2度ではありません。

💡 この時期のメンタルは「正常ではない」と知っておくことが救いになります。


4. 心理学的に見る「離婚ショック」の正体

心理学では、離婚は「死別と同等レベルの喪失体験」とされています。
つまり、強い悲しみ・不安・混乱が起きるのは自然なこと。

キューブラー=ロスの喪失の5段階

  1. 否認(現実を受け入れられない)
  2. 怒り(なぜ自分だけ?)
  3. 取引(〇〇すれば戻れるかも)
  4. 抑うつ(虚無・悲しみ)
  5. 受容(前に進もうと思える)

婚直後、私の心はまるでジェットコースターのように上下していました。 「これでよかったんだ」と思った数分後には、「どうしてこんなことになったのか」と涙が止まらなくなる。

このような心の揺れには、心理学的な根拠があります。 アメリカの精神科医エリザベス・キューブラー=ロスが提唱した「喪失の5段階(悲嘆のプロセス)」は、離婚を経験する人にもよく当てはまるとされています。

キューブラー=ロスの喪失の5段階

  1. 否認(Denial)

現実を受け入れたくなくて、心が拒否反応を起こしていました。 私も「これは夢じゃないか」「もしかしたら夫が戻ってくるかもしれない」など、非現実的な希望にすがっていた時期がありました。

  1. 怒り(Anger)

「なぜ私だけがこんな思いをしなければならないの?」 「どうして相手はあんなに冷たいの?」 怒りの矛先は相手にだけでなく、自分にも、時には子どもにも向いてしまい、自己嫌悪に陥ることもありました。

  1. 取引(Bargaining)

「こうすれば元に戻れるかも」 「もう少し我慢していたら違った未来があったかもしれない」 現実を取り戻すために、自分の中で“条件付きの希望”を探すようになります。 でも、それが叶わないことがわかると、次の段階に移ります。

  1. 抑うつ(Depression)

本当に落ち込み、虚無感に襲われたのはこの時期です。 何をしても楽しくなく、笑うことも難しく、生活に色がなくなったように感じました。 「もう一生このままかもしれない」と思っていた頃です。

  1. 受容(Acceptance)

ある日突然、というわけではありませんが、少しずつ「今の自分の状況」を受け入れ始めるようになります。 自分の選択を肯定できる瞬間が出てきて、「じゃあ、これからどうしようか」と未来のことを考えるようになりました。

私はこの5つのプロセスを、およそ半年かけて行き来しながら進んでいきました。 すべてが順番通りに進むわけではなく、行きつ戻りつを繰り返します。 でも、それが“心が癒えていく自然なプロセス”であると理解できたことで、安心できたのです。

🔗 参考:エリザベス・キューブラー=ロス著『死ぬ瞬間』(邦訳:読売新聞社)https://www.ekrfoundation.org/5-stages-of-grief/

私はこのプロセスを、約半年かけて通りました。

5. 不安と向き合うためにやった5つの行動(詳細解説)

離婚直後の私は、とにかく“心の支え”になるものを探していました。
でも、本やSNSの言葉だけでは、心の穴は埋まらなかった。

そこで、私が自分自身で少しずつ実行していった5つの小さな行動
それが、結果的に**「不安と共存する力」**を育ててくれました。


✅ ① 紙に「今の不安」をすべて書き出す

これは本当に、地味だけど効果抜群の方法でした。

最初はただ、

  • お金がない
  • 子どもが不安定
  • 体調崩したら誰が助けてくれるの? …と、思いつく限りの不安を、A4の紙にひたすら書き出しました。

書き出すことで、自分の不安の正体がはっきり見えます。
漠然とした「なんだかわからない不安」ほど、心にダメージを与えるものはありません。

さらに、

  • それはすぐに解決できることなのか?
  • 時間が解決してくれるものなのか?
  • 誰かに相談できることなのか?

と分類していくと、「行動で解消できる不安」と「抱えておくだけでいい不安」が分かれて、心がスッと軽くなったのを覚えています。


✅ ② 情報を制限する|SNS・ニュースを一時的に遮断

離婚直後の私は、気づけばSNSで「幸せそうな家庭」や「パパと子ども」の写真を見ては、どんどん自己否定していました。

「私は失敗した人間なんだ」
「この子にはパパが必要だったんじゃないか」
…そんな気持ちが、無意識に膨らんでいたんです。

そこで、思い切ってSNSとニュースアプリを全て削除しました。
他人の暮らしが見えない環境を作るだけで、自分の心の声が聞こえるようになります。

💡 情報のシャワーを浴び続けていると、冷静な判断ができなくなります。
特に、心が不安定なときは「遮断」が最大の防御です。


✅ ③ 「今日できること」だけに集中する

不安なときほど、「これからどうする?」と先のことを考えてしまいがち。
でも、未来を考えるほど不安は深まりました。

そこで私は、自分にこう言い聞かせました。

「今日やるべきこと、1個だけ終わればOK」

たとえば、

  • 役所で児童扶養手当の申請
  • 子どもの保育園の手紙に返事を書く
  • ご飯をきちんと作る

本当に「これだけでいい」と決めると、不思議と気持ちが落ち着きました。

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行動を1つだけに絞ると、思考が静かになります。
結果的に、その“1個”をやった日は「自分を肯定できる」んです。


✅ ④ 生活リズムを整える|「整ってるふり」でもOK

「気持ちを立て直そう」と思っても、心はすぐには回復しません。
でも、生活のリズムを整えることで、心がついてくる感覚がありました。

私は毎日、

  • 6:30 起床(天気に関係なくカーテンを開ける)
  • 7:00 朝食(子どもと食べる or 自分だけでも食べる)
  • 8:00 外に出る(近所のコンビニに行くだけでもOK)

こんな小さなルールを作って守ることで、“整っている自分”を演じることができたのです。

最初は「整ってるフリ」でいい。
フリでも、それを繰り返すことで“本当に整っていく”から。


✅ ⑤ 「動けない日」は、無理に立て直そうとしない

これが、いちばん伝えたいことかもしれません。

離婚直後、「今日こそ切り替えよう」「がんばらなきゃ」と思いながら、
何もできずに布団の中で泣いていた日もあります。

でも、そんな自分を責めないことに決めました。

「動けない自分も、自分」
「休んでも、明日がある」
「今日は“立ち止まる練習の日”」だと思う

人は常に前進できるわけではありません。
ときに後退しても、回復する時間こそが前進の一歩になると、ようやく気づけたのです。


この5つの行動は、どれも難しいことではありません。
でも、「できた」という事実が、少しずつ自信と安心につながっていきました。

6. 支えてくれた人・言葉・小さな習慣たち

  • 子どもの寝顔(守らなきゃと思えた)
  • 友人の「あなたはあなたのままでいい」
  • 好きな香りのお風呂タイム
  • ノートに「今日できたこと」を毎日3つ書いた
  • “がんばらない”をがんばると決めた

7. 子どもとの関係に起きた変化と向き合い

最初のうちは子どもも情緒不安定でした。
「パパに会いたい」と泣かれたり、わざと反抗されたり。

でも、私が安定していくと、子どもも落ち着いてくるのを実感しました。

🗣 「子どもは親の鏡」とは本当にその通り。
自分が整えば、子どもも笑えるようになる。


8. 「生活を整える」ことで心が安定した理由

家計簿をつけ、ルーティンを作り、支援制度を調べ、
できることを「一つずつ片づけていく」と、自然と不安が減っていきました。

✅ 整えることで、見える・選べる・動けるようになる。
これはどんな心の薬より効果的でした。


9. 私が立ち直るまでにかかった時間とステップ

時期状態・行動の変化
1ヶ月目泣いてばかり。書類と現実に追われる
2〜3ヶ月目不安定だが、生活は回り出す。副業もスタート
4〜5ヶ月目笑える日が増える。子どもとの関係も安定
6ヶ月目以降未来のビジョンが生まれ、自分を取り戻し始める

10. 今だから伝えたい、「大丈夫」になれるまでの道のり

離婚直後は、本当に世界が終わったと思っていました。
でも今、私は毎日ちゃんとごはんを作れて、仕事もして、笑っています。

  • 完璧じゃなくていい
  • 前を向かなくてもいい
  • でも、「立ち止まってもいい場所がある」と知るだけで違います

あなたは、あなたのペースで進んでいい。
不安はずっと続きません。必ず抜けられます。

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