はじめに|「高等職業訓練って何?」「ぶっちゃけ使えるの?」という疑問に答えます
シングルマザーや父子家庭の方が再就職を目指すとき、気になるのが「資格取得にかかるお金と時間」。
そんな中で注目されているのが、**「高等職業訓練促進給付金等事業」**です。
でも実際、「どんな制度なの?」「誰が使えるの?」「ぶっちゃけ大変じゃないの?」「収入はどうなるの?」と、疑問や不安が多いのも事実です。
この記事では、制度の概要から受給条件、体験者のリアルな声、失敗例、そして実際の家計シミュレーションまで、徹底的にまとめていきます。
筆者も高等職業訓練を使い、「美容学校の通信」に通っています。現在も受給中なので自身の体験をもとにまとめます。
高等職業訓練促進給付金とは?制度の全体像を解説
「高等職業訓練促進給付金等事業」とは、ひとり親家庭の母または父が、就職に役立つ資格を取得するために長期間養成機関などで修業する場合に、生活を支援するための給付金です。
つまり、**「一人親向けの専門資格取得を、国と自治体が経済的にバックアップしてくれる制度」**です。
▼制度の基本概要(主な内容を表にまとめ)
項目 | 内容 |
---|---|
対象者 | ひとり親家庭の母または父(所得制限あり) |
主な資格対象 | 看護師、准看護師、保育士、介護福祉士、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、調理師 など |
支給内容 | 月10万円(住民税非課税世帯)/月7.5万円(課税世帯)+修了時に修了支援給付金(5万円/2.5万円) |
支給期間 | 原則1年以上〜上限3年(対象資格によって異なる) |
条件 | 自治体が認定した養成機関に通学していること、就職に必要な国家資格であること |
申請窓口 | 自治体の子育て支援課・母子家庭等自立支援担当窓口 |
対象校の調べ方|筆者が実際に困った“学校選び”のリアル
筆者が高等職業訓練を受講するとき、いちばん困ったのが「自分に合った学校探し」でした。
正直、仕事を辞めてまで通うほどの余裕はなく、入学金や通学にかかる費用も心配でした。
でもせっかく制度を使うなら、できるだけ長く、そして就職につながる内容をしっかり学びたい——そう思って、地域の学校について徹底的に調べました。
そのときに使った方法を、ここにまとめておきます。
▼調べ方のステップ
出典:
1**「教育訓練給付制度 対象講座検索」**と検索し、厚生労働省の検索サイトへアクセスする

2検索条件を入力する。(ここで自分に合った条件を入力)

3 ここで必ず『専門実施教育訓練』に選択を入れる。高等職業訓練は、専門教育が対象になるようなので必ずチェックしてください


4 検索結果の表示。この中で自分に合った期間と金額を参照してください。
また、筆者は何度も**地域の保健センター(または母子自立支援員)**に相談して情報を整理しました。
支援対象の資格と難易度・通学年数・費用感の比較
資格名 | 難易度(主観) | 取得年数 | 学費目安 | 資格の需要 |
---|---|---|---|---|
看護師 | 高 | 3年 | 150〜250万円 | 非常に高い |
保育士 | 中 | 2年 | 50〜120万円 | 高い |
介護福祉士 | 中 | 2年 | 80〜100万円 | 高い |
歯科衛生士 | 高 | 3年 | 150〜300万円 | 高い |
調理師 | 低〜中 | 1〜2年 | 50〜100万円 | 中程度 |
理学療法士 | 高 | 3〜4年 | 200〜400万円 | 高い |
※学費は学校種別(専門学校・短大・公立校など)や地域によって差あり。
私の体験レポート:保育士を目指して2年間通学したリアル
● 経緯と決意
私は30代のシングルマザーで、子どもは当時小1。パート収入では生活が安定せず、正社員で働くために「国家資格が必要」と思い立ち、保育士の養成校に進学。
「高等職業訓練」の制度を知り、自治体の窓口で申請。非課税世帯だったので、月10万円の給付+入学時に最大40万円の修学資金(貸付)も利用しました。
● 給付内容と家計への影響
訓練中の生活は正直「余裕はないけど、なんとかなる」レベル。給付金で最低限の生活費をまかない、家賃や光熱費は児童扶養手当や児童手当を組み合わせて対応。
月の家計(例) | 金額 |
---|---|
高等職業訓練給付金 | ¥100,000 |
児童扶養手当(満額) | ¥43,160 |
児童手当(1人分) | ¥10,000 |
家賃(公営住宅) | ¥25,000(支出) |
食費+日用品 | ¥35,000(支出) |
通信・光熱費 | ¥12,000(支出) |
学費 | 無償化対象校(支出ほぼなし) |
残金 | 約¥80,000(医療費・雑費・突発支出へ) |
子ども一人のかなり節約したパターンです。筆者はこれでは足りず、通信に通うことでパート収入を増やしていました。
● 通学と子育ての両立の現実
正直「余裕はないし、勉強もキツい」です。でも、資格取得後の収入見込み(月収18万〜25万円)と福利厚生を考えると、未来への投資としては納得感がありました。
メリット・デメリットまとめ
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
経済面 | 月10万円の支給で最低限生活できる | 貯金やゆとり資金は難しい |
学習 | 資格取得で安定した職へ進める | 勉強・実習が多忙で体力的に厳しい |
家族生活 | 将来に希望が持てる・自立できる | 家事育児との両立が非常に大変 |
よくある注意点と失敗パターン
● 支給停止のケースがある
- 学校を休みがち、単位不足、資格対象外といった場合、給付が止まることも。
● 認定校・対象資格の確認不足
- 自治体によって“対象外”とされる学校や講座もあるため、事前確認は必須。
● モチベーション維持が難しい
- 子育て・勉強・通学のトリプルは想像以上にハード。強い目的意識が不可欠。
まとめ|制度を活かすには“準備”と“覚悟”がすべて
高等職業訓練促進給付金は、一人親にとって極めて有効な資格取得支援制度です。
でも、うまく使うには「情報収集」「申請手続き」「生活シミュレーション」、そして「子どもとの時間の覚悟」が必要です。
未来の安定のために、今を投資期間にする——それを支えてくれる制度がここにあります。
● 最後に:活用した私からのアドバイス
- 自治体に早めに相談しよう(制度の内容・対象資格は地域で異なる)
- 家族やサポート環境を整えよう(保育園・時短バイト・実家の協力など)
- 自分の性格・適性・キャリア希望と向き合って選ぼう
焦らず、でも諦めず、あなたらしい選択を。
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